「万葉集」全20巻を書き写した人がいる

honest152006-07-01

高校の恩師が、「万葉集」全20巻の書写を完成させた。
古希から写し始めて、6年で完成した。
今日から、そのお披露目が、岐阜駅アクティブGであった。
高校のクラス仲間のお誘いで、出かけた。


早く着いてしまって、一番に署名した。
仲間達の顔をみないままに、恩師があらわれた。
76歳にして、髪の毛がある。
奥さんが70歳にして、若々しい。
この夫婦は浮世離れしてる。
恩師のお母さんは101歳だって。


見た目は若々しいが、頚椎を痛め、手術後も、手足がしびれ、痛みを忘れるために
万葉集」を書写する事を思い立ったそうである。
鉛筆で線を引き、その中に墨汁で「万葉仮名」と称する漢字を写していった。
1日に2時間ほど、週に4日程写していった。
万葉集は1250年程前に書かれたわが国最古の歌集。
20巻の中には、4516首の歌数がある。
短歌、長歌、旋頭歌がある膨大な作業をした。
折本で46冊完成してた。


良くもそんなエネルギーがあるもんだ。
字は、きちっとしていて、1点1画崩す事無く書きとおしてあった。


我々が生徒の頃、ちょっとにやけたこの先生、教え子を奥さんにした事もあって、
陰で、”光源氏”と呼んでた。
そんな話も先生にして、「どうして 源氏物語にしなかったんですか?」と聞いた。
そしたら、真面目には、源氏物語は主として仮名文字で書かれていて、仮名文字の
連綿体を書き写す自信がなく、万葉集にしたとの事。
それでも、「次は源氏物語に挑戦すると言った。」
さすが、”光源氏だ”