市電のレールがどんどん無くなって行く。

honest152006-10-20

去年の4月に、岐阜市電が廃止された。
その後フランスの会社が運営するとか、
バローが運営するとか、話はあったが
どちらも岐阜市から費用を捻出させようという計画だったため、
ぽしゃってしまった。


市内のあちこちに廃線になったレールが残ってる。
大体が、普通に車の走る道路と共有のため、嫌でも目に入る。
確かに、雨の日など滑って走りにくい。
とは言え慣れているので、それほど事故がおきるわけではない。
電車専用の線路もある。
それこそ、ぺんぺん草が生い茂ってる。


ベルリンの壁も、打ち破る時はあんな壁はないほうがいいと思うだろう。
でも歴史が進むと、その時代の間違いを犯した歴史も風化してゆく。
そんな気持ちからか、一部ベルリンには壁が残ってる。
原爆ドームも、そんな意味がある。
岐阜市の市電も、1911年の開業だから、94年の歴史があった。
通勤、通学、お買い物といった利便性だけの存在ではなかった。
心にほっとした、時には潤いすら与えてくれた。
情操教育にも役立っていた。


岐阜市の通りの名前を、長柄橋通りとか、金華橋通りとか、馬鹿なネーミングにした連中がいる。
戦後焼け野原になった岐阜市の中心の通りを、平和通りと名づけた。
本当に、平和を祈願してたのに、その心を無視して、金華通りとした。
心とか、情操とかを大切にしないと、どこにでもある町になってしまう。
市電のレールも、残しておく場所があってもいい。