今日はヒトラーが死んだ日。

honest152007-04-30

ヒトラーは、敗戦を予感したのか、自ら命を絶った。
それから1週間後には、ドイツは降伏した。
戦勝国の、米、英、仏、旧ソ連がドイツを統治した。
ドイツは分割され、ベルリンも二分された。


「さらばベルリン」という本では、アメリカの記者の視点で、
当時のベルリンがビビッドに描かれている。
新マルクの金型をソ連が持っていて、大量にマルクを印刷発行流通させた、とか。
但し、ドイツ国内でしか流通できないので、ソ連は物に換えていた。大量に。


ユダヤ人、シンパの市民を監視し、ちくったナチや、ナチシンパの市民のリスティング。
市民は疑心暗鬼にならざるを得ず。
その上、戦勝国の分け前取りの中で、どう泳ぐ?


日本は、それ以後3ヶ月で、敗戦した。
統治したのは、主にアメリカのGHQ.
極東委員会は11カ国もあったけど、ほぼGHQ主導で、日本は戦後を迎え、過ごした。


同じ敗戦国のドイツと日本、戦後のプロセスを、もっと我々は検証しないと。
昨日、NHK日本国憲法の誕生という番組を放映した。
NHKは、憲法誕生60年という視点で、公開された情報をベースに淡々と語っていた。
その中で、第一次世界大戦の敗戦後に制定されたドイツのワイマール憲法が、
20世紀の民主主義憲法の典型と紹介されていた。
その後世界の憲法に多大の影響を与えた優れていた筈のこの憲法も、
大統領権限を与えすぎたために、逆にヒトラーに隙をつかれ、「全権委任法」という
憲法をも越えていいという法律を成立させてしまい、その後の一党独裁、ナチズムの
世界を作ってしまった。


もうすぐ憲法記念日
改憲したいという政治家が増えているが、多数派が占めている状況の中での
憲法論議は、力で押す単純な議論になりかねない。
日本には、まさかナチズムのような世界が出現するとは、思わないけど、
今でも、憲法の拡大解釈や無理解釈をする日本。
その危険をもっと敏感に反応し、国民主権を再認識する日本でいないといけない。