【涼欧⑤】復元したドレスデンの聖母教会に再会

honest152007-09-02


7年前ドレスデンを訪れた時、
夜10時になっても復元作業をしてた
聖母教会。
1945年連合軍は、ドレスデンを空襲した。
街の85%が破壊された。
ヨーロッパの都市としては、最大級の破壊。
その象徴が、聖母教会(フラウエン教会)。
残った瓦礫と、新しい石材で復元が始まった。
11年の歳月をかけて、去年完成したというニュースを見て、
どんな風に出来上がったか、見たかった。


教会の前に立った。
周りを歩いてみた。
復元された教会は、白と黒のまだら模様。
煤けた瓦礫と、新しい石材を混在させて、完成させた。
教会の前に、空爆を受けた残骸のモニュメント。
中に入ると、小ぶりなパイプオルガンと、真新しい木の席、
明り取りにはステンドグラスはない。
清楚な感じのする聖母教会。


空襲をするという時には、イギリスの知識人から反対を受けたというドレスデン
人口45万と、岐阜とそんなにかわらないのに、ザクセン王国の首都だったせいか、
重厚な街である。
ツヴィンガー宮殿には、フェルメールラファエロも鑑賞できるし、
数千点の陶磁器コレクション、王国の集めた貴金属、工芸品もあり、
いずれも素晴らしいミュージアムである。
エルベ川も、街の中にありながら、自然の中を流れてるような気持ちよさを感じる。


それでも、今やドレスデンへ人を惹き付ける一番人気は、聖母教会。
空襲をしたイギリスやフランス、アメリカも復元に寄付をした。
自分も7年前聖母教会時計を買って協力をした。
時計の中に、小さな瓦礫が入っていた。
戦争と破壊の後、どう国、町を再建するか?
人々の心に、どう向かいあい、戦争を知らない世代へどう伝えていくか?
ドレスデンは、一つの姿を示してる。