【涼欧④】ベルリンは文化の種が蒔かれている
パリは、何と言っても芸術の都。
個人を尊重する自由な空気が流れている。
ベルリンへ来ると、信号が赤だと渡らない。
美術館に入ると、バッグはクロークへ。
ジャケットは、手に持たないで、着用する。
ちょっとルールがうるさいな、と思うけど、
基本的なルールを守る事が、逆に異文化、異人種との交流を助けてる。
宗教画から始まる厖大な絵画コレクション。
世間受けのする印象派コレクションだけでなく、
街のあちこちで、ミュージアムに出会う。
未来軸を考えると、旧駅舎跡に作ったハンブルグ現代ミュージアムが面白い。
駅舎跡という高い天井を生かした大きなモダンアートが、ゆったり展示されてる。
ついてゆけない作品が多いモダンアートも、空間があると気持ちがゆったり見れる。
バウハウスのミュージアムは、日本語の解説もあり、日本からも専門家も多く
訪れてる事が伺える。
バウハウスという学校からスタートしたが、教授によって教え方が全然違ったようだ。
それでも、全体としてバウハウスというコンセプトというかムーブメントが
現在に至るまで脈々と続いている。
芸術と技術の一体化が、基本として流れてる。
工業デザインよりも、街づくり、建築分野に見るべきものが多い気がする。
ベルリンでは、1989年に国際建築展が開かれた。
これを日本でもやりたいと言う話があったが、流れた。
街の一街区を、建築コンペするのだから、街づくりがバラバラな日本には、
必要なコンペだと思う。
いつか開催される事を望みたい。
ポツダム広場の近くの「ホロコースト慰霊追悼碑」を見に行く途中で、
熊が一杯いるのを発見した。
全部で100体の熊が両手をあげてる。
同じポーズで、世界各国のアーティストが描き、デザインしてる。
国振りが出てる。
アフリカや、メキシコのアーティストが鮮やかな色合いの熊を描いてた。
日本のアーティストは、書道風に日本語をさらっと書いてたが、良くなかった。
ここで、自分も両手をあげて、ポーズしてみた。
万歳と言うより、何か重いものを持った気がしてきた。