豚が歩く後姿の魅力的なこと!

honest152008-11-21

バックシャンという言葉を豚にあげよう。
バックトン!


ブタがいた教室」を見に行った。
住んでる岐阜ではやってなく、名古屋まで出かけて見た。
小学6年生が、子豚を飼って、卒業する時食べよう、
とドキッとするような事をさらーっと言ってのける先生。
自分達が生きてるのは、こんな生きてる物を食してるからなんだ、
という事を子供達に体でわかってもらおう、と。


そんな先生の提案を、真面目に受け止めた子。
何となく受け止めた子。
それでもブタを飼う事の面倒くささ、匂い等を乗り越えて
飼う楽しさに子供達は目覚めていく。
生徒達は、ブタに名前をつける。
先生は反対するが、子供達は名前をつける。
名前をつけると、情がうつり、ペット化する。


卒業が近づいてきて、ブタのPちゃんも、大きくなった。
このままPちゃんを食するに忍びない、と何とか飼い続けられないか、
と議論が始まる。
”こんな愛着が湧いたPちゃんを食べるなんて出来ない。”
”最初に食すると決めたんだから、ちゃんと約束を守ろうよ。”
”もう一生ブタは食べられない。”
家が精肉店の子は、親からブタは、全部役に立ってる。肉にも、肥料にも。
”食べ物を大切にするという事がわかった。”
3年生のクラスが飼うのを引き継ぐという話にも。
”3年生の子も自分達と同じ悩みを抱える事になる。責任の先送りになる。”
といった意見が素直に、率直に出てくる。
「情」と、「責任」「約束」との意見が平行線を続けるが、
根本は、「いのち」。
自分達のいのちと、ブタのいのち。
映画は、最後まで答えを出さない。
サスペンス映画でもないのに、どうなるか考えながら見てしまう。
そして最後に結論が出る。


どんな答えもあり、のテーマだけど、この映画は子供達が体験しながら
いのちを考えるプロセスが大切だという事を言っている。
責任ということについても、子供達は真剣に考えていた。
先送り、丸投げ、無責任の大人に見てもらいたい映画だ。


それにしても、ブタが歩く後ろ姿の魅力的な事。
後ろ姿、特にお尻をちょっと振りながら歩くブタは、モンローにも負けない。
意外と足が細く、ハイヒールを履いたみたく歩く。