「戦火の中へ」を見てきた

honest152011-02-23

朝鮮戦争時、71人の学徒が戦った実話に基づいて映画化。
同じ民族が戦い、殺し合い、未だに統一されてない。
北を徹底的に悪として描けない。
戦闘シーンは、互いに殺しあうが、それも憎しみという
気持ちのぶつかり合いでは描けない。
北の大将は、南の学徒に優しさまで示す。
ついこの北の大将に共鳴してしまう。


71人の学徒は、少年院から出てきた不良とも戦い、
不慣れな武器に振り回されながら、北と戦う決心をする。
援軍がくるまで持ちこたえようと。

アメリカを中心とした連合軍も、当初戦闘態勢が整わず、
北はソウルまで占拠する。
この映画で出てきたアメリカの将校、”腹”が出てた。
多分あり得ない。
アメリカの将校は、びしっとスリムだ。
この映画監督は、北の大将は見栄え良く、アメリカの将校は
見栄え悪く描いている。
この国の微妙な処か?


日本にとって朝鮮戦争は、特需とアカ化との戦いで語られる事が多い。
同じ民族が戦ってしまった歴史的事実にも係わらず、本心からは
憎みあえない。
日本も敗戦後間もない頃は、一人の人間として戦争に関与した気持ちを
描いてはいた。
最近の戦争映画は、ともすると美化し、ヒーロー化し、
ゲームとして描く傾向が強い。


「戦火の中へ」の監督も若い。
でも真正面から戦争映画に取り組んでいる。
岐阜でこの映画を見ようとすると、モレラまで出かけるしかない。
もっと沢山の映画館で見れるようにしてほしい。