東京オリンピック招致を考える

honest152013-01-09

1988年の名古屋オリンピック招致に係わっていた。
モスクワオリンピック、ロスオリンピックの開会式も見る事ができた。
当時の大国、アメリカ、旧ソ連が、それぞれ相手国の大会をボイコットしてた。
スポーツの祭典なのに、どうしても政治に巻き込まれる。
名古屋がソウルに負ける前夜、IOC委員が夜を過ごしてた場所にいた。
何人かのIOCの委員が、”Congratulation"と言ってた。
色々な憶測は、されたが、投票の前夜までは、名古屋はそこそこの戦いをしてた。
真夜中から未明にかけて、あるグループから要望がでて、名古屋は拒否した。
そこで、潮の流れが変わった。


今回の東京の立候補にあたっては、IOCも仕組みを変えて、より透明性を高めようとしてる。
しかしIOC委員の投票によって決定する仕組みは、変わってない。
当時の名古屋も、IOC個人へのアプローチが未熟だった。
今回の東京も、その時からどれだけ日常活動をしてきたか?
個人対個人の付き合いが、とても大切。
プロのスポーツ大会、例えばワールドカップのサッカーは、ある意味同じ部分と、
ビジネスライクの部分が必要。
オリンピックは、本来アマチュアの精神で成り立ってる事を忘れてはいけない。
基本は、日常活動である。


招致の計画書が、報道されている。
この計画書が、あくまで基本である。
精緻に、魅力的に、パワフルな統一感がいる。
今回の東京は、コンパクトを主張してる。
とことんコンパクトが、相手に伝わるか?
1300億かけ新設するメインスタジアムは、コンパクトという言葉とは、距離がある。
他にも新設する予定の施設が目立ちすぎる。



オリンピックは、都市が立候補する。
東京のアイデンティを、どう考えるか?
長い歴史の中から、発見しスポットライトを与えるのと、
新しく未来に向かって創りあげるもの、の両面から考える必要がある。
ドバイとか、上海のような都市イメージでない、東京独自のイメージを打ち出したい。
東京は、家康が江戸を切り開き、大火をバネに街づくりを考え、リサイクルできるライフスタイルまで
実行した都市の見本のような先進性をも持っていた。
文化面でも、浮世絵に代表される世界に通用する物をもっていた。
復興をテーマに考えるなら、未来にむかってのリサイクルできる街を考えてほしい。


世界に通用するのは、「戦争をしないと決意した国」である事。
こんな国は、世界に極めて少ない。
堂々とアピールするチャンスである。
使い古されてるイメージがあるけど、”平和”は、日本のキーワードである。


日本人のホスピタリティも、誇れる。
優しさ、奥ゆかしさ、もったいない精神、、、日本人の美徳をアピールしたい。
奥ゆかしいからといって、あいまいなアピールはやめてほしい。
過去も、未来にむけての創造も、日本オリジンを強く考えてほしい。
東京都には、5000億ものオリンピック資金があるというが、不思議だ。
日本国民のある意味犠牲の上で、東京一極集中の資金力にしてるのに。
地方の疲弊が、続いてる中で、地方代表の都市が立候補したら、
もっと支持率は上がるだろうに、、。