SOS!! 世界遺産

honest152006-01-26

久方ぶりの東京。
少し時間が出来たので、上野まで足を延ばす。
東京藝術大学大学美術館の展覧会へ。
世界遺産からのSOS−アジア危機遺産からのメッセージ」
を見てきた。


今やブームとも言える世界遺産だが、その維持に色々な困難や障害があり、
危機に瀕してる世界遺産が34ある。
それを危機遺産と呼んでいる。
今回はフォトジャーナリストや、専門家が訴えるアジアの危機遺産からの
メッセージとアッピール。


入り口を入ると、大仏があった頃のバーミヤンの全景。
この写真見るだけでも価値がある。
当然破壊された後の写真。その後の保存。
負の遺産として残すか、どこまで原型に近い状態で保存するか、検討が進んでいる。


地震で崩れ去ったイランのバム遺跡。
急激な都市化が伝統的文化に彩られた都市を崩壊しつつあるネパールのカトマンズ
社会構造の変化が伝統的稲作文化に危機をもたらしている
フィリピンのコルディエーラの棚田。
2004年に危機遺産リストからは脱したが、急激な観光開発によってあらたな危機が
起こってるカンボジアアンコールワット
 

地震津波、大雨、干ばつと言った天災による危機。
最悪の人災である戦争、紛争。
と同時に、都市化やグローバリゼーション、世界遺産登録による観光開発といった
事が様々な問題を引き起こしている。
フィリピンの棚田では、観光客がくるので、その対応で若い人が働き棚田で働く人が減り、観光客向けの工芸品を作るために、山の木を切り、大雨での土砂崩れが増えた。
我々も単なる物見遊山で”世界遺産”の興味をもつのではなく、共通の世界遺産として
その地域の人達と共に何が出来るかを考えていかなければ。