【特別寄稿第3弾】J/24世界選手権大会出場記録②

honest152006-02-03

1月16日(月)
ハーバーでレース参加のメンバーを見送り,230個に及ぶお土産を物色しにダウンタウンへ。
道路標識のP1/2マークの意味が分からず数分の差で交通違反の切符を切られてしまった。罰金5000円なり。皆さん、P標識は時間を表すことを覚えておいたほうがいいですよ。また、その標識には駐車可能エリアが書かれてあり、気が付くと皆これを守っている、皆さんもご用心。


1月17日(火)
T君の友人とU君とヤラバレーのモエで有名なドメイン・シャンドン(グリーンポイント)ワイナリーへ。なぜか今回は小生がナビゲーター役が多く、この日もナビしたのだが、珍しく大いに道に迷い1時間以上ロスをしてしまった。両名の雰囲気は相当悪くなって来たが、結果的にワイナリーは素晴らしいところであったことと、ワインをしこたま頂いて、摂った昼食がいたくおいしかったので許してもらえたのではないかと勝手に解釈。


1月18日(水)
この日は街中でも早朝から非常に風が強い海上でははるかに強風高波が予想される。この日のU君、今までに最悪の波と風に痛めつけられもどしてしまったとの事。
クルーを見送ったあと、前々から会うのを楽しみにしていたカモノハシに会いにメルボルン動物園へ。動物園研究中の小生にとっては動物園は世界でも2番目に古い、と自慢するほど古いだけなので、特に参考になるような点はなかった。むしろ先年訪れたゴールドコーストにあるカランビン自然動物園のほうが参考になった。
カモノハシ君はほぼ真っ暗な部屋のなかの水槽ではじの方をぐるぐるすごいスピードで泳ぎながら回転している、元気いっぱいと言う感じであるが、例の東山動物園の雪豹のように精神的に不安定になり円運動をするようになる、あの現象が出ているのではとちょっと心配になってしまう。さすがに写真は撮りづらく、出口にあった彫刻と一緒のところの写真をとってもらう。いい記念になった。
このあともう一つの単孔類、ハリモグラ(エキドナ)ともご対面。しかし、彼(彼女?)はお尻しか見せてくれない。ミュージアムショップの入り口でいたボランティアのおばさんの所においてあった模型を気休めに撮影。


1月19日(木)
昨日とはうって変わり微風、小波、快晴。
その程度の風でも、レース直前に左側ジブシート用のレールがすっ飛ぶ。なんだ、一体この船は!!40分掛けて直しスタート前15分で修理完了、危機一髪であった。レースは素晴らしい展開で、「G号」が後ろにいたり、「C号」の順位が我々よりも下位であったり、なかなかの試合展開であった。
休憩時間には、遠くのメルボルンの摩天楼群、その前に30〜40艇のスピンネーカーの色とりどりのレース艇、穏やかな風と波、三河湾と同様な、いやそれ以上の和み、安らぎに浸っている自分が本当に心地よく感じられる。
「G号」や「C号」と言った、わが国有数のトップ艇が後方を走っているのを見ると、“レース”をしている実感が湧き、なかなか気分のいいものである。
ただし、時折MM君から厳しい指示が飛んでくる、デッキを叩いてここまできてください、ブローを見てください、風は後ろから来ますから後ろをむいて大きな声で言ってください、20秒ごとにコンパス・方位を大きな声で読んでください、などなど。もっとも15,6分でコンパスが水をかぶって死んでしまって、大声を出す役目はなくなってしまったが。
休み時間に食べた、大きなお握りのようなハムサンドとミネラルのおいしかった事。出発直前に購入した水深1.5メートルで30分OKのデジタルカメラでクルーの写真を撮る。皆心底楽しそうである。


1月20日(金)
朝食をテラスで毎朝とっているのであるが、今日ほど木々のこずえが揺れているのははじめてである、さぞかし今日は強風が吹き荒れる事であろう。昨日乗っておいて本当に良かったと、内心つくづく思う。
12時過ぎてもレース実施か否かは不明。1時30分に判断、それでも駄目なら2時には最終判断をするとの情報が出される。結果、1時30分に強風のため最終的にN旗があがり中止。
夕刻から、クラブの2階で盛大な表彰式。ブラジルチームが優勝、2位は日本のS号、我々は39位でブービーアメリカズカップで有名なあのニュージーランドよりも上位、安全優先・完走作戦の成功と言うべきか。(ちなみに、その他の日本艇は、9位C号、15位SL号、17位G号、25位D号、30位ST号、34位E号)


4人目の奥さんと2人の子供とご一緒の「G号」のNさんグループが隣に座った。気のいい連中で今度から一緒に練習しましょうよ、とリーダーからのお誘い。来年はアカプルコ、再来年はサルジニア島でのJ24の世界大会との事、小生としては、巨石文化のあるサルジニアへは是非行ってみたいので、皆を再来年は是非もう一度世界選手権に出場しようと、口説き始める事とする。かの地はなかなかの高級リゾート地で大変なラグジャリーなところようである。再来年になれば小生もう少しフリーな身になっているはずで丁度好都合であるはずである。
※写真は、就航前。いよいよ海面に。
(明日に続く)