アイルランド紀行⑥〜とんでもないコース=Old Head〜
軽井沢のようなブラーニーのB&Bを10時頃出た。
今日のプレイするオールド・ヘッドのスタートは2時。
時間がゆったりあるので、港町キンセールで休憩。
それでも気がせいてるので、30分ほどで、オールドヘッドへ。
関所で、今日2時のプレイと言って、コースへのアプローチへ。
回りは、いばらバラでガードしてある。
風は、昨日と同様に強い。
上空をヘリコプターが飛んでいく。
コースに向かって。何台もヘリが来る。
クラブハウスには、アメリカとアイルランドの国旗がヘンポンとひるがえっていた。
このゴルフ場は、アイルランドで一番高い。
バリーバニオンの倍はする。
アメリカ資本が、アイルランドにアメリカ的リンクスを作ろうと、作ったコース。
かのタイガー・ウッズも全英オープンの前に練習に訪れる。
風が強い。半島の突端を全部ゴルフ場にしてるから、風がないという事はない。
風が強いから、当然グラウンドが硬い。
コースを外れると、断崖絶壁。
唖然とするようなゴルフ場。
そのくせ、リンクスなのに、リンクスと言う感じがしない。
アメリカ的、何でも人工的に作ったリンクス風ゴルフ場。
羊が逃げないように、あちこち石積みの柵がある。
ここのクラブハウスも、そう言った石積みのイメージで作ってある。
コースの中にも、ゴルファーを羊に見立てた石積みの柵で囲ったホールがある。
基本的には、やり過ぎの感があるが、コースにでると、そこは、アイルランド。
今までのコースの中で、圧倒的に風が強い。
ありがたい事に電動カートがあり、高いが借りる。
絶対スピードをだしてはいけない、と言われた。
”出さない”と約束した。
出すと、断崖から落ちる。怖い。
2時スタートの予定だったが、昼に着いて、軽い無料のスナックを食べ、
グッズを見たりしても時間が余ったので、練習場へ。
凄い風。体が揺れる。まあ基本に忠実にスイングしようとスイングしたら、
結構いい当たりが続く。いい感じ、と思ってたら、もうスタートできると呼びに来る。
結局3時スタートが、1時15分スタートになった。
練習場のスイングのまま、スタート。またまたナイスショット。
フロント9は、何と45.仲間の中のベスト。
後半の9ホールに。
バリーバニオンの後半63叩いたから、その二の舞はしまいと、気をいれたら、
ブッシュ、ブッシュで9、次のショートで6、次のロングで10とこの間より悪い。
ぶれだすと手に負えない。ブッシュ。嫌いだな大統領も、ゴルフ場のブッシュは。
眺めは抜群。断崖にぶつかる白い大波。すいこまれそう。
電動カートも、そろり、そろり。
強い風にも慣れ、スコアもボギーが出始め、落ち着いてきた。
前の組がいないので、ホールを間違え、戻ったら、後ろの組がティーアップしてた。
どうぞ、お先にと言って彼らのプレイを見てた。
えらい難儀してる。
16番ショートホール、179ヤード打ち下ろし。
右が断崖、左がブッシュ。グリーン手前もブッシュ。
彼らが打ち終わって、近づいてきた。
海に向かって打たないと乗らないと。
かぜが海からまともに吹いている。
珍しくオーナーだったので、助言どおり海に向かって打つ。5番アイアン。
いい感じで打てた、でも球は、グリーンを外れて左のブッシュ。
次に打ったO氏7番アイアンで海に向かって打った。ナイスオン。凄い。
3番手のK氏、4番アイアンでオン。皆アイルランドリンクツアーの集大成のショット。
風を計算し、風に負けない、風と友達になったナイスショット。
今回のツアーの中でも秀逸のショットを二人から見た。
人のショットに感激して、後半は結局56.トータルで惜しくも100を切れない。101.
O氏だけ、100を切った。96.
凄く印象に残るゴルフ場だし、面白いから、きっと人にも吹聴するだろうけど、
リンクス、あるがままのコースを回りたい、征服したいという自分には、
釈然としないコース。
アメリカ人達がメンバーの7割を占め、5,6時間でアメリカ本土から飛んでくる。
空港から、ヘリで。多分アイルランドが祖先の連中がくるのだろう。
この難コースを征服したいというヤンキー魂のチャレンジ精神には、敬意を表しよう。