敢えて手の内を見せた「新日鉄」。吉と出るか?

honest152007-05-08

昨日のNHKスペシャルは面白かった。
タイトル「敵対的買収を防げ」はいいと思わないが。
新日鉄のトップに密着して、この5月から解禁された
三角合併への対応を探ってた。
今までの日本なら、敵対的買収されるかもしれない
微妙な時期に、敵に手の内を見せる事はしない。
敢えて同時進行的に、経営判断とか、経営の迷いを見せる決断は、
どうやら三村社長の決断のようだ。


今までだと、闇の中で、密室の中で、こういった問題は動いてきた。
社長も迷う時間がある、だが決断は果敢にする、というトップデシジョンへの
株主からの信頼を得ようという作戦に見えた。
ただひたすら保身を図ってきた金融のトップと比べれば、雲泥の差だ。


三村社長の戦略を見てると、軍隊を持たないで戦い、平和を獲得しようという
憲法第9条」の精神を見る思いがした。
敵は、インド人ラクシュミ・ミタル
世界中で鉄鋼会社を買収し、世界一の鉄鋼王になった。
マネーゲームで会社を大きくしてきた。
こんな人間は、これからも沢山出てきそう。
日本の企業も、こんな買収劇にどう対応するかが問われていて、
多分従来型の保身型の経営では、やっていけない。


そんな日本の経営に対しても、彼は一石を投じた。
出来るだけ経営をガラス張りにして、方針もはっきり示して、株主の信頼を得ようと言う作戦。
それでも、敵は攻めてくると思うが、昨日NHKを見た株主は、結構応援するだろう。


今朝の新聞では、大同特殊鋼が自動車メーカーに安定株主要望を出している。
高校の同窓生がこの難関に立ち向かってる。
株主の信頼をどう得るかだな。