海のない岐阜に”御鮨街道”がある。へー!

honest152008-01-25

市のある審議会に出た。
喋る気がおきない会だったが、
何人かの委員が、名古屋を引き合いにだして
岐阜の悪口を言い出した。
斜陽岐阜ではあるけれど、名古屋と比べるとは何だと。
名古屋は、まだまだ個性、アイデンティティがない。
今はトヨタの力、財力で潤ってるだけだ。
岐阜は、岐阜で名古屋とは違った良さがある。
清流長良川金華山という自然環境に恵まれてもいる。
歴史、文化資産も、そこそこある。
ただ、それが点として存在してる。
現代の息吹きも与えていない、と発言した。


バスに乗って、駅にいく時、鶯谷トンネルを越すと、提灯屋が見える。
イサム野口の”あかりシリーズ”を作ってる「尾関提灯」が、ここにある。
世界に羽ばたいてる製品は、間口の狭いドアの向こうに、
ちょっぴり見えるだけ。
それでも、現代性、デザイン性に優れた提灯が、柔らかい光を放っている。
時折訪れる外人も、場所がよくわからないらしく、うろうろしてる。
伝統工芸を現代に生かし、世界にもアッピールできるこういった店や、製品を
もっと大切に育て、きちんと演出していって、店を流れにしたら、と言った。


そしたら、市の人が”御鮨街道”の話をしてくれた。
全然知らなかった。
長良川の鮎を将軍家に献上してた時に出来た街道だそうな。
海のない岐阜で、川の魚、鮎のお鮨を作っていた。
熟れ鮨というそうな。
一年物や二年物があるそうな。
今は、喫茶「鵜」で食べさせてくれるそうだ。


御鮨街道は、長良川から採れた鮎を、御鮨にし、それを舟や歩きで東に運んだ道。
気がつかなかったが、長良川から格子造りの川原町、材木・紙問屋の町、
篭大仏、水琴亭、古い美術館、蕎麦屋、麩の店を通り越して、
「尾関提灯」の前を通って、はるか笠松に向かうそうな。
行程は、10km。
尾関提灯の近くに、御鮨街道の道標もあるんだって。
知らなんだ。いつもと通っている道なのに。


この街道を、ゆっくり歩いてみよう。
熟れ鮨もたべにいって見よう。