【シシリー①】ギリシャ劇場でベートーベンを聴く
マルタは、世界遺産が5つあるらしい。
町が世界遺産だ。
入り江が幾つかあり、要塞になったり、
漁港になったり、観光スポットになったりしてる。
マルタからシシリーまで100km。
高速フェリーで行くと3時間という事で、マルタ先生が手配してくれた。
マルタ発が何と、朝5時。4時にはホテルでるという。
マルタ先生は、日本留学の奨学金獲得が出来たので、来年春には再び日本へ来る。
平安時代に興味があるとの事。
日本人も勉強してないのに。
高速フェリーは、イタリア人で一杯。
マルタは、やはり微妙にイギリスの影響があるのか、イタリアの雰囲気とは違う。
1時間半程で、地中海の日の出を見ることが出来た。
2時間程で、シシリーの島が見え始めた。
遠くのほうに、エトナ山が見え始めた。
活火山で、煙が出ている。
タクシーの運ちゃんによれば、タバコを吸ってるんだそうな。
3時間の予定が4時間近くかかってシシリーのカターニアに着いた。
バスもなく、駅へ行く方法が見つからない。
タクシーの呼び込みが凄い。
駅までの値段を交渉して、値下げに成功したと思って、車に乗ったら、
タオミルナまで80ユーロでどうだ、ときた。
駅でいいよと言ったら、汽車賃がいくらあちらについてもタクシー代がかかる。
で、タクシーでいく事に。
乱暴運転。怖いけど、40分程でタオミルナに着いた。
ホテルに荷物を預け、町へ出る。
マルタの町に比べて、お洒落。
店もデザインがいいし、所謂観光グッズも少ない。
マルタは、まだ歴史的遺産の整備が進んだ所。
タオミルナは、歴史的遺産の整備を含めて、クリエーティブに町作りをしている。
デザイン、クリエーティブがない町作りは、競争に負けるな。
35年前の大晦日にタオミルナを訪れた。
入ったお店で、上を向いて歩こう、を演奏されて歓迎された。
ニューイヤーパーティーに出かけたら、地元の人と一緒に夜通し楽しく踊った。
まだ観光客が少なかったタオミルナは、今やシシリー一のリゾート地になった。
町は崖のような高台にある。
下の海岸に降りれば、地中海ブルーの海が待っていて、泳いでる。
ギリシャ劇場という、ローマ時代に改修された闘技場が、屋外劇場として活用されてる。
幸運にも、着いた夜、”マゼール指揮”トスカーナ管弦楽団の演奏があるという。
夜9時半からの演奏開始。
ベートーベンの第7.
夜の帳が降り、欠け始めた月も出、ギリシャ古代に戻ったような雰囲気の中、
演奏が始まった。
マゼールはもう80歳位だろうけど、この古代の雰囲気にぴったり。
連れ合い達によると、バイオリンの音が素晴らしかった、そうな。
自分は、そんな聞き耳をもっていないけど、この屋外空間と、
澄み切った空気が美しい音色を作ったのかもしれない。
今回のタオミルナも素敵だった。