【シシリー①】ギリシャ劇場でベートーベンを聴く

honest152008-08-28




マルタは、世界遺産が5つあるらしい。
町が世界遺産だ。
入り江が幾つかあり、要塞になったり、
漁港になったり、観光スポットになったりしてる。


マルタからシシリーまで100km。
高速フェリーで行くと3時間という事で、マルタ先生が手配してくれた。
マルタ発が何と、朝5時。4時にはホテルでるという。
マルタ先生は、日本留学の奨学金獲得が出来たので、来年春には再び日本へ来る。
平安時代に興味があるとの事。
日本人も勉強してないのに。


高速フェリーは、イタリア人で一杯。
マルタは、やはり微妙にイギリスの影響があるのか、イタリアの雰囲気とは違う。
1時間半程で、地中海の日の出を見ることが出来た。
2時間程で、シシリーの島が見え始めた。
遠くのほうに、エトナ山が見え始めた。
活火山で、煙が出ている。
タクシーの運ちゃんによれば、タバコを吸ってるんだそうな。
3時間の予定が4時間近くかかってシシリーのカターニアに着いた。
バスもなく、駅へ行く方法が見つからない。
タクシーの呼び込みが凄い。
駅までの値段を交渉して、値下げに成功したと思って、車に乗ったら、
タオミルナまで80ユーロでどうだ、ときた。
駅でいいよと言ったら、汽車賃がいくらあちらについてもタクシー代がかかる。
で、タクシーでいく事に。
乱暴運転。怖いけど、40分程でタオミルナに着いた。
ホテルに荷物を預け、町へ出る。


マルタの町に比べて、お洒落。
店もデザインがいいし、所謂観光グッズも少ない。
マルタは、まだ歴史的遺産の整備が進んだ所。
タオミルナは、歴史的遺産の整備を含めて、クリエーティブに町作りをしている。
デザイン、クリエーティブがない町作りは、競争に負けるな。


35年前の大晦日にタオミルナを訪れた。
入ったお店で、上を向いて歩こう、を演奏されて歓迎された。
ニューイヤーパーティーに出かけたら、地元の人と一緒に夜通し楽しく踊った。
まだ観光客が少なかったタオミルナは、今やシシリー一のリゾート地になった。
町は崖のような高台にある。
下の海岸に降りれば、地中海ブルーの海が待っていて、泳いでる。


ギリシャ劇場という、ローマ時代に改修された闘技場が、屋外劇場として活用されてる。
幸運にも、着いた夜、”マゼール指揮”トスカーナ管弦楽団の演奏があるという。
夜9時半からの演奏開始。
ベートーベンの第7.
夜の帳が降り、欠け始めた月も出、ギリシャ古代に戻ったような雰囲気の中、
演奏が始まった。
マゼールはもう80歳位だろうけど、この古代の雰囲気にぴったり。
連れ合い達によると、バイオリンの音が素晴らしかった、そうな。
自分は、そんな聞き耳をもっていないけど、この屋外空間と、
澄み切った空気が美しい音色を作ったのかもしれない。
今回のタオミルナも素敵だった。