デザイン博覧会から20年。

honest152009-07-16

20年前の7月15日、デザイン博覧会が開幕。
物作りの名古屋に感性という視点を加えようと、
”デザイン”をテーマに博覧会が開かれた。
跡地開発と、ハード志向の強いこの国では、
珍しいソフト志向の博覧会だった。
デザインを通した街づくり、産業、生活を考えようと始めたが
20年経った今、充分な成果が得られてるとは言えない。
次の市長がゴミ、ゴミに力を入れて、未来の町作りにエネルギーが注がれなかった。
それでも、デザインとか、感性の重要性は生活の中で根付き始めている。


昨日の7月15日20周年のパーティーが開かれた。
100人程の人が集まった。
当時の西尾市長は亡くなってしまった。
事務局長も80歳になっていた。
飄々とした弁舌は衰えを知らず、皆を引き込んでいた。
当時も様々な問題が飛び出してきたけど、慌てず騒がず、粛々と解決していった。
古武士の感があり、人生の先輩としても尊敬できる人だった。


本物を持って来れなかったボイジャー号のその後を追っかけている樋口先生が現れたり、
戦争と平和の資料館の運営してる人からPRがあったり、
市の局長に昇進した人と話をしたり、経営危機に陥った設計会社の話を聞いたり、
イタリア村の清算をやる羽目になった、フェリーの会社の役員になった人、
色々な人と話ができて、楽しく時間が過ぎていった。


事務局長の挨拶の中で、NHKの取材を受けた話があった。
昭和64年の日本というテーマで、当時11もの博覧会が開かれ、成功した
博覧会として、デザイン博が紹介された。
”幻の騎馬像”の前で絵を撮ってもらったそうである。
ダヴィンチが構想を練って、完成出来なかった騎馬像を、このデザイン博で完成させた。
東北大学東京芸大の力で。
世界で挑戦した作業を、日本のチームが完成させた。
この貴重な像が、今国際会議場にある。
感慨深いなー!