この美術館で、心が解き放たれた。

honest152010-01-07

琵琶湖畔にある佐川美術館に出かけた。
家を出る時は、青空だったのに、名神関が原では雪。
栗東を出る頃には、曇り空。
琵琶湖の西南に佐川美術館はある。
駐車場にも、車が数台。
寒空の中に、水に浮かんだカマボコ型の建物が現れた。
琵琶湖だから、水をモチーフに設計したのかな?
何故だか水の中に鹿が立ち上がっていた。


最初のコーナーが平山郁夫
東京オリンピックアテネからの聖火リレーのシーンを見てて、
彼の仏教伝来をテーマにしたシルクロード作品が始まった、とのビデオが流れてた。
スケッチしたり、色の材料、絵筆などの資料室がある。
次のコーナーでは、見慣れたシルクロードでのスケッチ風の作品が展示されてる。
一筆描きなんて言うと、怒られるけど、見た目はそんな感じ。
さっと輪郭を描いて、さっと色をつける。
作品を見ていくうちに、アーティストというより、メッセンジャーのような気になってきた。
伝えたい事があって、ひたすら描き続けたんだろな。
”平和の祈り”のコーナーでは、サラエボの戦火の跡に立つ子供達を描いていた。
平和を心の底から願ってるメッセージが伝わってきた。

佐藤忠良のブロンズ展示室は、見慣れたロダン風の彫刻に比べると、
何故か親近感がある。
顔が日本人。
裸像が殆どだけど、時にジーンズに裸、時に帽子に裸と、
日常の一部で惹きつけておいて、裸像を見せる。
このブロンズ像は、楽しかった。

楽吉座衛門のコーナーは、インドネシアとのコラボ。
インドネシアの民具が、彼の手にかかると、アートになっていた。
黒をモチーフにしてうので、死を一番表現したかったのかなー?


3人の作品を見終わって、久しぶりに気持ちが開放された。
建物のせいもあるかな。
カフェでコーヒーを飲みながら、余韻に浸っていると、中庭風の場所が池。
どうやら水庭になっている。
風の強い日だったので、水面が揺れて、様々な紋様を描いてる。
ここまで考えて設計したのか、と設計者の名前を見たけど、竹中工務店としかない。
設計したチーム、オーケーを出したパトロン
両方ともグーですな。
美術眼があるとは、とても思えない自分だけど、この美術館では、心が開放された。
気持ち良かった!