バビロンの陽光を見て

honest152012-11-25

岐阜で、アジア映画祭が開かれている。
今日「バビロンの陽光」を見た。
フセイン失脚3週間後を題材にしてる。
年老いた母が、孫とともに12年間顔を見てない息子に会いに行く。
息子は、1000km離れた刑務所に収容されてると思われていた。
フセインがいなくなって、即行動を起こした老いた母。


テレビでイラク戦争の映像を見てはいるが、想像以上に砂漠だイラクは。
石油がなかったら経済的には、余裕がないだろう乾いた土地。
それだけ厳しい土地の中で、フセイン体制が壊れたと同時に、
人間本来の気持ちに正直に行動を始めた年老いた母。
クルド語しか喋れないから、アラビア語しか通じなくなっていたイラクで、
コミュニケーションにも不自由する彼女。
12歳の孫は、アラビア語が喋れる。
体制が変わる中で、従来ではない生活を余儀なくされる中で、
古い生活と体制崩壊後の生活の狭間で生き抜こうとしてる
普通の人が、目に飛び込んでくる。


独裁と戦争という行為は、何の意味を持たない。
普通の人の生き様を壊したり、妨害するだけ。
改めて戦争の無意味さと、ふつうの人の心情の大切さに触れた映画。
今、日本は選挙戦線。
票をとるためだけでないだろうが、強い日本を見せようとしてる。
権力を行使しようとする演説はいらない。
戦争を知らない安部さんが、国防軍なんて、使ってはいけない。
本当に国民の事考える政治をしようとするなら、絶対戦争をしない事から
考える必要がある。
誰が犠牲になるのか?
いつも普通の人なんだから。
強がりばかり言う人は、段々信じられなくなってくる。